こちら長野市の古民家再生現場です。
基礎工事は既に5月には終わっておりまして、
現在は大工工事中です。
ですが、前回の記事の続き
「揚前(あげまえ)」についてまだ書いておりませんでしたので
4ヶ月前に遡って少し書き記しておこうと思います。
jack up
木造家屋の土台まわりなどを修理するとき、ジャッキ類を用いて家を持ち上げること。
(建築大辞典より)
古民家の抱える問題として、一つ、不陸(ふろく・ふりく)の問題があげられると思います。
不陸とは、水平でないこと、面が水平でなく、凹凸があることを言います。
要するに、床が平らでなかったり、建物が傾いていたり。
全面的に改修をする古民家再生工事の場合、
建物が傾いていればそれを起こしたり、
基礎や土台が沈んでいれば揚げたりして、建物の水平・垂直を戻してあげます。
この水平垂直に戻してあげるこことは、かなり重要ポイント。
残念なことに
軽微なリフォームや、流行りでリノベーションと謳っているような工事では、
工事費を出来るだけ安く少なめに、と、クライアントも工務店も考えているケースが多いので
表面的な仕上げや設備等には予算を割くものの、
肝心なところ=不陸直しを含めた構造の修理 まで予算を充てないことが多いです。
私の現場は、古民家再生ですので
土台と礎石は昔のまま残す方針を採りましたけども
そのままにしておくわけではありません!
今回、基礎工事をお願いした職人さんは、実は曳家職人さんなので、
建物の不陸も当然ながらみて頂きました!
不陸を起こしている箇所をレベル確認しながら部分的に揚前。
2022年5月15日 部分揚前の様子 南面
2022.5.15 部分揚前の様子 座敷
昭和の箱ジャッキ 手動式
実はこの手動式の箱ジャッキ、
油圧式よりも調整がしやすかったり、そもそもがサポートを交いやすく
何故かうちの旦那、この箱ジャッキが欲しいと前々から思っていたようで、
な、な、なんと
箱ジャッキをメルカリで買ってしまいました(笑)
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箱ジャッキ 表
箱ジャッキ 裏
いやもう、このジャッキ、買ってきたのはいいけども
かなり重く、、、(私は持てません!)
どこに置いておくか。
と言いながら、ずっと事務所の土間に未だに鎮座しております・・・
ですので
箱ジャッキの実物をご覧になりたい方はどうぞ、栖風采プランニングの事務所までお越し下さいませ(笑)
今回は部分揚前でしたが、
全面的に建物を揚げて↑曳いた→古民家再生も以前やりましたので
もし関心のある方はこちらもチェックしてみてくださいね。
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では次回は、
土壁修理について書く予定です!