屋敷再生プロジェクト、上雪隠保存修理工事の続きです。
基礎工事が終わりましたので、次は土台敷きです
隣境に面していた部分の既存土台は溶けて(腐って)しまっていたので土台を入れ替えます。
既存建物解体後 現状の無残な土台・・・
新しく入れ替える土台は、礎石に合わせてひかり付けします。
ひかり付けとは、凹凸のある材(今回は礎石)の形状にあわせて、相手の材(土台や柱など)を削り取ることです。
いつも私達の現場をお願いしている大工さん
土台のひかり付けはこの現場で2回目。だんだんと慣れてきたようでした
栗材の土台。ひかり付けが見事です
さて、土台敷きに続いて次は建前です
一旦解体した材を、根継ぎ(金輪継ぎ)等の加工をして新築のように建前します!
スタンバイしている古材
建前開始です
無事に棟が上がりました
既存の棟木 金輪で継いでありました
上棟です
続いて垂木古材の垂木にタルキック
化粧野地板(羽重)
既存の野地板の再利用は難しいので全て新材に入れ替えました。(補助金はでないけど)
次に化粧野地板の隙間防止用に黒いシート(アスファルトフェルト)を敷きます。(自己負担)これも私達がよくやる手法で、古色で仕上げる化粧野地板の隙間からその上の荒野地板の白木が見えるのがみっともないなぁと、あえて黒いシートを敷いているのです。
アスファルトフェルトがたまたま黒い色で都合が良かっただけで防水紙として張っているわけではありません。
とはいえ、2次防水(いえ3次防水か)として役には立つかと思います
更にその上に屋根下地用としての荒野地板を張ります。
(なぜか野地板に関しては劣化状況に関係なく僅か2割程の数量分しか補助金でません)荒野地板と化粧野地板の2重構造(ほぼ自己負担)
さてここからが屋根工事となります。ちなみに、こちらのアルファルトルーフィングが屋根防水用です。
なーんか凄いですよね
保存しなければならない上雪隠とはいえたかが小屋(←ぞんざいな言い方でスミマセン)
2重の野地板に加え、2重の防水紙!そこまでやるか?(笑)
はい
建築一家ですから(笑)
さすがに屋根断熱はしませんでした(笑)
生活空間として機能させる訳ではないので。
ということで今日はここまで。
ちなみに、この記事の内容は2023年2月~3月頃の工事のことです
今年度の工事について書く前に、時系列で1年前の工事について書いております
では次は屋根工事です。
(続く)