古民家再生事例~アフターフォロー

古民家再生 設計事例 栖風采現場1 Blog

こちらは2009年(平成21年)に私共でデザインビルドした古民家再生別荘になります。

長野県小諸市の標高800m程のところに建つ古民家を、一度解体して再構築するという手法で直した古民家再生(建築基準法上では新築扱い)で、再生工事をしてから13年が経ちます。

竣工以来、ずっと冬季の別荘管理(見回り)をさせてもらっていまして、
先月、10年に一度級の寒波が訪れた際、凍結していないか様子をみて参りました。

1月25日の見回り
2023.1.25
毎度の事ですが玄関先でブタさんのお出迎えです♪
あら?
壁際には可愛い足跡も見えますね^^
誰の足跡かしら
ちなみに外壁は荒壁風仕上げです。

外気温、午後3時頃でなんと-7℃! 真冬日です。

室内に入りまして、温度計をみますと室温は0℃で、
水道蛇口、お風呂周り、台所周り、そして便器など、全ての給排水をチェックしましたら、
どこも凍ってはいませんでした

良かった~
と思いつつ、念のため放射温度計を持参していたので、蛇口周りの表面温度を計測してみると、
うーん・・・
室温は0℃でも、金属付近はマイナスでした。

 

 

蛇口周りだけが低温なのかと思いきや
トイレの床もマイナス・・・↓
ちなみに床材は脱衣室用の無塗装なコルクです。

 

 

薪ストーブの背面もマイナス・・・
こちらの仕上げ材は大谷石。

 

要するに室温は0℃であっても、室内の表面温度は概ね-2℃前後ってことでした。。。

 

ただ、だけは違ってプラス
こちらは台所の窓。
ガラスはLow-E複層遮熱ガラス。(ロールスクリーンを下げておりますが)

このように、ガラス窓からの日射熱があるため、週末住宅(別荘)留守中、生活熱がなくても
高断熱仕様の家ならば、水を落とさなくても凍結しないギリギリの室温になっていることに あの時 分かった事ではありました。

さて、1/25はこれで見回りを終え帰りましたが、
翌日1/26の朝もまた-16℃近くまで下がりまして嫌な予感。
再度、見回りに行くことにしました。

1月26日の見回り

まず室温をチェック。
-2℃です。前日の0℃よりも2℃下がってます。。。

2023.1.26 室温

これくらいの室温ではいつもなら蛇口は凍結しなかったのですが

あちゃー
お手洗いの蛇口が凍結・・・

前日の見回り時に水を出したせいで返って凍結したかもしれないのですが、
真冬日に続いて翌朝も-16℃くらいまで下がったとなれば
この2日間の寒波冷が勝り、保温保冷性の高い高断熱な家であるからこそ、保冷側に働いてしまった可能性が高いです。

まずは急いで蛇口を温め解凍しました。
割とすぐ水が出たので凍りはじめたばかりだったのかもしれません。

この家には蛇口は5箇所ありますが、凍っていたのは3箇所。
お風呂の洗い場、トイレの手洗い、そして台所。

取り急ぎ、お施主さんのドライヤーを拝借させてもらい解凍しました。

蛇口を解凍している間に、高断熱なこの古民家再生の家を保温するべく
急遽、薪ストーブを焚かせてもらいました。


ケンズメタルワークスさんのクッキングストーブです。
わぁ~
やっぱり薪ストーブっていいですよね。
冷え切っていた別荘。
だからこそ、この火の温かさは格別です。
あったかーい!


薪ストーブを焚きながら、水道解凍しながら、
私はちょいと写真撮影(笑)

薪ストーブに火が入ると途端に部屋が素敵に見えますね☆

2009年にお引き渡しをしてから13年経った今になって、
こうやって薪ストーブの写真が撮れるなんて嬉しい限りです。

こちらの古民家再生は別荘という事もあり
栖風采プランニング設計事例として、いわばショールーム的な存在
いつでも見学させていただける貴重な家です。

その上、別荘管理もさせて頂けるのですから有難いものです。
設計して関わった家をアフターフォローさせてもらうことで、
自分が設計した建物のその後を知る事が出来ますから
こうして継続的に出入りさせて頂けることは本当に幸せな事ですね😌

 

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